TVアニメ『THE UNLIMITED 兵部京介』 最終話: 未来へ -LΛST RESOLUTION-
2013-03-30


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『THE UNLIMITED 兵部京介』
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 最後までおつきあいくださってありがとうございました!! 『THE UNLIMITED兵部京介』ついに完結です。

 始まるときには「なんかー、絵とか全然絶チルじゃないしいー」とか言ってくる子に、そんなことは完全に予想してたにも関わらずカッとなったものですが(笑)、そう言いつつもなんだかんだで気になって見てくれてたら、「これはこれで面白い」と思ってもらえたんじゃないですかね。物語というのは順当に追っていく以外にも、こういう仕掛けやバリエーションを味わうという変則的な楽しさもある―――それを知るきっかけになってもらえるといいな。私たちはこの企画を「面白い」と思って取り組んできたし、世の中そう思って作ってない作品なんかひとつもないのですよ。

 というわけで・・・・・いい作品になって良かった!! 大勢に気に入ってもらえてほっとした! もー本当に、これが言えるように祈り続けてました(笑)。

 たかぎさんのキャラデザインは魅力的なだけでなくめっちゃ効果的に作品コンセプトを体現してたし、五十嵐監督の感性と相まって、絶チル世界を新しい視点で描くことができたと思います。この挑戦を思いついて実行してくれた松田プロデューサー、美しい構成を作ってくれた猪爪さん、いい絵を入れてくれたアニメーターのみなさん、脚本、演出、設定、作画、撮影、音響、制作進行等々、関わってくれた全ての皆さんに感謝です。

 準備・制作期間が短かったため、目指した完成度には及ばない部分もあったでしょうが、厳しい条件の中、本来よりもずっと高いところに行けた作品だったと私は思っております。頑張ってくれたスタッフのみなさんには拍手を贈りたい。本当にお疲れ様でした! 




 怒濤の全12話を経て、未来の大切さをを説く薫の言葉が、兵部を支えてきたキャラクターたちが、彼を少し変えました。このシリーズで兵部が体験したことは、彼の一部になったわけです。

 相手に赦しを与えて闇の世界から抜け出すほど兵部は大人にはなれないけれど、「あの男」を殺してしまえば兵部は憎悪という絆で永久に彼と結ばれてしまいます。生きたまま殺す―――復讐は成し遂げる、しかし憎悪という絆は断ち切る、そういう形で早乙女の歪んだ望みをかなえることなく、決着をつけることができたのです。彼を大切に思ってくれる人たちの思いを受け止めること、自分以上にあの日のまま時間が止まっているあの男の醜さへの哀れみで、執着からちょっとだけ自由になれたんですね。


 ヒノミヤのその後については、どー考えても彼がこの後二度と兵部やユウギリと会わないということはないでしょう。描かれるかどうかは別として、彼らの次の冒険は必ずあるはずです。
 とはいえ、ヒノミヤは絶チル世界の外からやってきて、兵部を理解し、助け、超能力を使い切って、今は役目を終えました。使命を全力で果たしたヒノミヤの気持ちはどこかさっぱりして明るく自由で前向きですが、兵部は一度自分が受け入れた人間に別れを言うのもそれを惜しむのも嫌い。別れのシーンはあいつらしくて切ないですね。去っていくヒノミヤに子供みたいに傷ついて、でもそれを見せたくないという。寂しがってるのが見え見えなんだけど(笑)。


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[アンリミ]

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